コンクリート破砕器
( 製造中止 )
コンクリート破砕器は、都市部のコンクリート構造物の解体用として開発されましたが、岩掘削の無発破工法としても歴史が古いものです。

商品名は代名詞となった感のある旭化成のCCRと日本化薬のSLBがあります。
CCR: コンクリート破砕器

施工法は、発破工法と同様にドリルで穿孔しますが、爆薬の代わりにコンクリート破砕器を装填しステミングをした後、点火具で着火・起砕するものです。
昔は、岩盤破砕時には束にして孔に充填したものですが、クローラドリル(ビット径60〜65mm)用や段発も開発され、より実用的な岩盤破砕器となりました。
ダイナマイト等の爆薬が爆速3,000〜7,000m/sであるのに対し、コンクリート破砕器の燃焼速度は40〜60m/sと遅く、衝撃波を発生しません。
このため、ダイナマイト等に比べて同一薬量で、騒音と振動は表-1のように-6〜-20dB程度になります。
しかし、コンクリート破砕器は起砕効果も弱いので、破砕効果を高めるには薬量を増加する必要があり、硬さによっては破砕効果が期待できない場合もあります。
段発は3段まで利用可能で、斉発量を減らすことにより、騒音・振動を低減できます。

図-1はコンクリート破砕器の個数(60g換算)と発火点からの距離より振動速度を求めるグラフで、理論式から推定するものです。

表-1 発破騒音との比較

薬 種 薬量 g 距離 m 騒音レベル dB その他
コンクリート破砕器
CCR
600 30 79〜84 岩盤1自由面
60 65〜80
1200 30 83〜90
60 81〜84
2400 30 95
60 88
3号桐ダイナマイト 600 30 90〜100
1200 60 100

コンクリート破砕器CCRの振動速度
図-1 コンクリート破砕器の振動速度

穿孔機(ドリル)の騒音レベル
図-2 穿孔機の騒音レベル

左図に穿孔時の騒音の目安として、ハンドドリル(シンカ)とクローラドリルの騒音レベルの測定例を参考に示します。








  建設機械の騒音と振動
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