21世紀のわが国の持続的な発展には、環境制約・資源制約の克服が大きな課題となっています。 そのためには、大量生産・大量消費・大量廃棄型の経済システムから脱却して、循環型経済システムの構築が急務です。 そして、資源を循環させ、天然資源の消費を抑制し、廃棄物を減量して、環境負荷の低減を進めます。 しかし、わが国の廃棄物の総量は年間5.2億トンにのぼり、最終処分場の残余年数は産業廃棄物で1.6年と逼迫していて、新たな処分場が求められています。 最終処分場は、廃棄物に有害なものが含まれているおそれがあり、環境保全の見地から一箇所に集め、管理制御し安定化させるためのものです。 しかし、処分場の不適切な管理で処分場自体が環境汚染源となり、地下水・土壌汚染を引き起こす可能性があり、長期的に遮水(しゃ水)がしっかりした施設でなければなりません。 最終処分場の遮水工 処分場の遮水工の歴史は浅く、以下のような経緯を辿っています。
1998年に構造基準が下記のように改正され、管理型処分場は基本的に二重遮水構造が義務づけられ、以降の処分場は二重遮水構造になりました。 遮水工の構造基準
わが国で粘土層遮水が採用されなかった理由は、良質粘性土の確保が困難で、多くの設置地形が急峻で粘土層の施工が困難な点です。 しかし、近年遮水シートが地震等で損傷した場合の汚染リスクを軽減するため、現地発生材にベントナイトを混合し、不透水層を構築する事例が増加しています。 山崎建設でもさまざまな遮水構造の施工経験とノウハウを豊富に蓄積していますが、ここではベントナイト混合遮水に注目してみます。 |
粘土層+遮水シート |
現地発生材にベントナイトを混合して、透水係数が1×10-6cm/秒以下の材料をつくることは試験室レベルでは容易ですが、実際の施工において均一な品質を確保することは非常に難しいものがあります。 正確な混合率と均一な品質維持には、精度のよい計量器、能率的な混合機と管理要員のスキルが必要となります。 このため山崎建設では、高精度なベントナイト混合が可能な唯一の「土質改良機」 SR-P1200を導入し、自社施工を始めました。 |
SR-P1200の内部構成 |
キャリブレーション中のSR-P1200 |
|
各種の処分場施工実績 : 都築、小樽、釧路、芳野、朝日(北海道)、砂原、大原、日の出、草津、 中越、アイエス、朝日(長野)、橿原、富士C、松山、小泊、小坂、御所野、 村山西部、豊田、箱根、出雲、稗原、平井、下津、京阪、高山、 釧路、 長門、鎮西、都築2、霧谷、市浦、平太郎、鎮西、大野、敦賀、槇谷、 平井、セマカウ島、他 → 処分場工事例 |
|
土木/環境/処分場 |